45回 動詞接頭辞について(2)

 

今回も前回に引き続き同氏接頭辞についてお話したいと思います。

動詞接頭辞がハンガリー語の動詞にいろいろな意味を付け加えることは前回動詞接頭辞について(1)でご紹介しました。

今回と次回はその使い方を説明します。

 

このHPをご覧の方々の中には、「学習を始めたばかりのころ、新聞や書籍など生のハンガリー語のテキストを題材に、ハンガリー語の辞書を買ってそれを使って翻訳をしようと思ったけれど、結局うまくいかなかった。」という経験がある方もいらっしゃると思います。おそらくその原因のひとつはここで取り上げている動詞接頭辞が分離する現象に由来するのだと思います。

 

接頭辞の付いた動詞は場面によって三つの形で現れます。(elmegyを例に説明しましょう。)

それは次の通りです。

@        接頭辞が本体の動詞と分離しないでひとつの単語として現れる場合

(„Elmegyek Tokióba.”)

A        接頭辞が動詞の本体部分と分離して、接頭辞が本体の動詞の直後に現れる場合

          („Tokióba megyek el.”)

B        接頭辞と動詞の本体部分が分離して、何らかの単語が間に挟まれる場合

          (El akarok menni Tokióba.)

 

ですから分離している部分を結合させないと動詞の正しい意味を探すことができません。

前回例としてあげたbefejez「終わりにする」はbe-の部分が接頭辞ですから、分離する場合があります。

fejez だけでは辞書には載っていませんし、もちろんbe-だけ探してもナンセンスで、

befejezの意味にはたどり着けないのです。

 

それではこれらはどのような違いがあるのでしょうか。またどのような使い分けをしなくてはいけないのでしょうか。今回と次回はその使い分けを、順序を追って説明します。今回は上記の@とAを見てみましょう。

 

1)接頭辞が本体の動詞と分離しない一部分として現れる場合

 

これは文の中で動詞が一番重要な場合、あるいは強調したいのが接頭辞を含んだ動詞の動作そのものである場合です。

たとえば、 „Mit csinálsz?”「何をするのですか。」の答えには、Elmegyek Tokióba.”のような回答が入ります。

また「東京へ行くんですか。」という問いに対して「はい(東京へ)行きます。」と答える場合も同様で、

„Elmész Tokióba?”  „Igen, elmegyek (Tokióba).” となります。

(この場合本体の動詞まで省略して„Igen, el. ”という表現方法もあります。)

 

2)接頭辞が動詞の本体部分と分離して、その直後に現れる場合

これは文の中で動詞以外の部分が一番重要な場合、あるいはそれを強調したい場合です。

たとえば、„Hova mész?”「どこへ行くんですか。」の答えには「東京へ」という部分が一番重要な部分ですから、„Tokióba megyek el.”のように文を作らなくてはいけません。

 

また疑問詞のはいる疑問文は常に疑問詞が一番強調される要素になりますから、

動詞接頭辞を持った動詞を疑問詞と一緒に使う場合はこのような形をとります。

たとえば、visszajön「かえってくる」, kölcsönkér「かりる(借りたいと思う)」を例に挙げます。

„Mikor jössz vissza?” 「何時にかえってきますか。」

„Hány könyvet kérsz kölcsön?” 「本を何冊借りたいのですか。」

 

これに対する返答も強調すべきところが動詞の前に来ますので、動詞接頭辞は分離したままです。

„Öt órakor jövök vissza?” 5時にかえってきます。」

„Három könyvet kérek kölcsön?” 「3冊借りたいです。」

 

 

それから否定のnemが入った場合もこの2)の形になります。

「東京へ行くんですか。」という問いに対して「いいえ(東京へは)行きません。」の場合は

„Elmész Tokióba?”  „Nem, nem megyek el (Tokióba).” となります。

 

 

 

以上の通り、接頭辞を伴った動詞は普通の使用場面で頻繁に分離するので、これになれるのもハンガリー語習得のひとつのハードルといえると思います。

 

 

それでは今回はこの辺で。

 

 

 

 

 

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