25回 ハンガリー語の接尾辞(3) 場所の接尾辞2

 

12回及び第16回でハンガリー語の接尾辞についてご紹介しました。今回は第12回の場所接尾辞の続きとして

接尾辞-n/-on/-en/-ön-nál/-nélをご紹介します。

 

まず復習ですが、「〜の中へ」、「〜の中に」、「〜の中から」は場所接尾辞をつかって次のようにあらわされます。

 

「〜の中へ」(動作の方向)

「〜の中に/で」(動作の場所)

「〜の中から」(動作の起点)

szoba

szobába

szobában

szobából

étterem

étterembe

étteremben

étteremből

söröző

sörözőbe

sörözőben

sörözőből

接尾辞

-ba/-be

-ban/-ben

-ból/-ből

     szoba は「部屋」、étterem は「レストラン」、söröző(シェレゼー)は「ビアホール」の意です。

ちなみに「ワインセラー」はborozó(ボロゾー)になります。

     szobaの末尾が、接尾辞がついたとき、長母音化することについては12をご参照ください。

 

 

さて、今回ご紹介するのは「〜の上に/で」に相当する表現です。この場合接尾辞として-n/-on/-en/-önのうちの一つを使います。

どれを選ぶかは末尾が母音で終わる名詞かどうか、また母音調和で決まります。

末尾が母音の単語

au自動車

autón自動車の上に/で

末尾が子音で後母音語

asztal つくえ

asztalon つくえの上に/で

末尾が子音で前母音語

hegy 

hegyen 山の上に/で

末尾が子音で円唇前母音

föld  地面

földön 地面の上に/で

 

例文:

机の上に本があります。

A könyv az asztalon van.

いすの上にかばんがあります。

A táska a széken van.

※上記の語順に気をつけてください。

 

次に動作の起点と方向を表す接尾辞をご紹介します。次の一覧でご確認ください。

 

「〜の上へ」(動作の方向)

「〜の上に/で」(動作の場所)

「〜の上から」(動作の起点)

asztal

asztalra

asztalon

asztalról

hegy

hegyre

hegyen

hegyről

föld

földre

földön

földről

接尾辞

-ra/-re

/-n/-on/-en/-ön

-ról/-ről

 

今回はもう一つをご紹介します。これは日本語にすると「〜のところ」あるいは「〜のあるところ」と訳されるでしょう。

特によく使うのは名詞の部分が人間である場合です。「〜さんのところにいる/へいく」という場合の表現と考えてください。

 

 

「〜のところへ」(動作の方向)

「〜のところに/で」(動作の場所)

「〜のところから」(動作の起点)

ablak

ablakhoz

ablaknál

ablaktól

Emil

Emilhez

Emilnél

Emiltől

Ödön

Ödönhöz

Ödönnél

Ödöntől

接尾辞

-hoz/-hez/-höz

-nál/-nél

-tól/-től

ablakは「窓」の意、EmilÖdönはともに人名です。

 

また、-ban-benの場合と同様、-a-eで終わる名詞の後に接尾辞をつける場合は

末尾の-a-eが長母音化してになります。次の例をご覧ください。

木                                     fa(ファ)

木の上に               n(ファーン)

ブダペストのブダ側         Buda(ブダ)

ブダ側へ               Budára(ブダーラ)

 

 

さて、日本語では「〜の上に」などというのは「〜の(中ではなく)上に」と強調する場合にしか使いません。

しかし、ハンガリー語では場所を表す接尾辞は強調しない場合、たとえば、「公園池がある」とか「郵便局働く」という場合にも使います。

このときどの接尾辞を使うかは実は名詞によって決まっているといえます。

このルールについては次回取り上げることにしましょう。

 

それでは。

 

 

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